【いぐさ部】いぐさとすずめのお宿と部員


カテゴリ:コラム | 投稿日:2016年03月03日

こんにちは。尾道自由大学にこっそり現れた「いぐさ部」の部長、岩淵です。

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いぐさ部では、“いぐさ”を通じて紡がれていく人との出会い、暮らしやものづくりの背景をお伝えしていきます。

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今回は、2016年に入ってからの素敵な出会いをご紹介します。その出会いの舞台は、尾道は向島のおとなり、岩子島。尾道から自転車でも行くことができ、ぐるりと回っても8kmという可愛いサイズのこの島は、国内でもトップを誇る“わけぎ”生産量、広島県内では“トマト”の生産量は堂々の1位と、島の人口は1,000人以下にも関わらず、どうしたらそんな結果を・・・?と疑問に思ってしまうようなスーパーアイランド。どうやら、働き者の住む島です。

いぐさ部部員が初めて岩子島に降り立ったのは、2016年1月のこと。部員の飲み仲間である、尾道をこよなく愛して病まないスーパーキャリアウーマン倉田さん(岩子島出身)に連れられて、元タバコ屋さんの建物におじゃましました。その建物の名は「すずめのお宿」。すずめの鳥かごでもなければ、ゲストハウスでもありません。ここは、高齢者サロンと呼ばれる、島の福祉を語る上で欠かせない、ホットな場所なのです。

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すずめのお宿を作ったのが、岩子島のスーパーキャリアウーマンの鼻戸さん(岩子島出身)。「ひとりずつ、ゆっくりおばあちゃんの話を聞きたくても、それにしては一日が短くてね」サロンが出来る以前はおばあちゃんの住まいを一軒一軒回って、話し相手になったり、御加減を聞いて回っていたところ、あるおばあちゃんが「一日誰とも口をきかず、毎日同じことの繰り返しではそりゃ頭がおかしくなる」と、ぽつりともらしたのを聞く。それならばと鼻戸さんは奮起し、集まる場所を作ったのだった。(その経緯は大変だったと振り返る後日談もあり)

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こうしてできたすずめのお宿は、今をときめくアラナー(アラウンドナイティー)が手を動かしにやってくる、お茶を飲みにやってくる、団欒スポットのひとつになったのです。

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初めて遊びに伺った日、鼻戸さんとこたつに入ってこんな会話をしました。

部員: 「今いぐさでモノを作ってみたいなと思って」
鼻戸さん: 「なんかできたらいいね、いぐさを持ってきてくれたらええよ」
部員: 「(即答!)えー!も、持ってきますとも!」
おばあちゃん‘S: 「みてみたいねぇ。」

笑顔あふれる「すずめのお宿」では、なにができるでしょうか。どうぞ、お楽しみに。

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(text:いぐさ部部長 岩淵ゆり)


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