講義レポート


瀬戸内で受け継がれる日本の海苔漁と暮らし


講義名:海苔師の暮らし | レポート公開日:2017年12月15日


海苔漁の魅力について
この講義の一番の醍醐味でもある「海苔の収穫体験」。
普段よく目にする海苔でも、その収穫方法まで知っているひとは少ないのではないでしょうか。その収穫風景はまさに未知の世界です。
海苔の養殖が始まるのは10月中旬頃。海苔の種が付いた網を海へ設置し育てていきます。
その海苔が収穫時期を迎えるのが、約2か月後の12月中旬~末頃。顕微鏡でしか確認できなかったほど小さかった海苔のタネが20~30センチほどまで成長します。このたわわに実った海苔を“もぐり船”という海苔専用の船で収穫していきます。もぐり船は、まるでクワガタの様な形をしていて、普通の船より平な船体に海苔を溜めるタンクが中央にあり、その真上に回転式のカッター、それを覆うように、可動式のアームが船の先まで伸びています。

このアームで、海苔網を引っ掛け、網の下を潜るように船は進み海苔を収穫していきます。持ち上げられた海苔網には、海苔がつららのようにぶら下がり、次から次へとカッターで刈り取られていきます。
この講義では、もぐり船の運転席のすぐそばに乗せてもらい、収穫の様子を間近で見ることが出来ます。轟音をたて、目の前で滝のように海苔が刈られていく風景はまさに圧巻です。

 

前回の講義 振り返り
記念すべき第一回目は、近隣の福山・尾道の方から、東京・神戸・福岡、一番遠くは新潟からまで9名の方にご参加いただきました。


講義の舞台は広島県で海苔の生産量1位の福山市内海町。当日は朝9時に港集合。海苔の収穫は時間との勝負なので、集合するなり船へ乗り込み、海苔の収穫現場へ。参加者のみなさんは”もぐり船”に初乗船。のびのび育った海苔が目の前で次々と収穫される光景に参加者のみなさんも大興奮でした。中には「遊園地のアトラクションより断然楽しい!!」と喜ばれる方がいるほど、刺激的な体験となったようです。


その後は、港に戻り海苔の養殖方法のレクチャーを受け、海苔の加工場の見学へ。加工場で生産される板海苔は一日で約20万枚。収穫された生海苔が、洗浄・ミンチ・塩分調整などの工程を経て、次から次へと板海苔に加工されていく様子に皆さん驚かれていました。
その後は、待ちに待った、海苔師のまかないランチ。海苔漁師さんが仕事中によく食べるという、箱崎巻きをみんなでつくりました。箱崎とは海苔漁師さんが多く住む内海町の地区名で、好きな具材をごはんと海苔で巻いた海苔巻きのことを箱崎巻きと言うそうです。


片手で食べられるため、漁師さん船の運転中に食べたりするそうです。そんな漁師さん達のお話しを聞きながら、みんなで楽しくランチをしました。
昼食の後はマイ板海苔づくり。生海苔を刻み、海苔を漉いて手作りの板海苔を作りました。薄くなったり、分厚くなったりと意外と難しい板海苔づくり。四苦八苦しながらも、みなさんマイ板海苔づくりを楽しみました。
漁師さん曰く、手作りの海苔の方が、ゆっくり乾燥させるため香りが高く美味しい海苔ができるそうです。(乾燥した海苔は後日、発送させていただき、各家庭で海苔を楽しんでいただきました。)


「海苔師の暮らし」と題し、受講生のみなさんには、海苔が作られている背景や作り手の想いに触れてもらいながら、1日海苔のことを学んでもらいました。この講義を通して、普段何気なく食べている海苔や食について考える機会となったのであればキュレーターとして嬉しく思います。モノが溢れ、スマホで何でも買える便利な世の中ですが、その分モノの価値は下がってきているように感じます。それは、作り手の想いや生産背景が見えにくくなってきているからかもしれません。「身の回りにあるモノに目を向け学んでみる。」そうすることで、視野は広がり普段の暮らしを少し豊かになるかもしれません。

■「海苔師の暮らし」第2期 現在受講者を募集しております。

下記URLよりお申込みください。

http://onomichi-freedom-univ.com/lecture/fishermans_life.html

講義名
海苔師の暮らし
定員
10名
日程
1月21日(日) 9:00~15:30
開講決定日
1月12日(金)まで受付中※開講決定日について
授業料
6,000円(税込) (全5回/税込) ※事前銀行振込
キャンパス
マルコ水産,広島県福山市内海町(田島)
教授
兼田敏信
キュレーター
港の編集室
持ち物、その他注意事項
※汚れても良い服装、軍手、エプロンをご用意ください。
※天候によって、内容が一部変更になる場合があります。予めご了承ください。
※船に乗車するので、防寒を徹底し、酔い止め等が必要な方はご用意ください。(体調により乗船できない場合も対応しますのでご相談ください)
※送迎が必要な方は対応しますので申込時にご連絡下さい。送迎場所と時間について、集合:8時 福山駅改札前(在来線)、解散:16時30分 福山駅前地下送迎場予定
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