講義内容
都会でないと出来ないこと、地方だから出来ること
「移住」の持つ魅力とハードルって?
仕事や暮らしのスタイルも多様化している現代、自分の慣れ親しんだ土地から一歩外に出て新たなチャレンジをし、自分らしい暮らしを手に入れている人も多くなっています。とはいえ旅雑誌をみて「こんな土地で暮らしてみたい」とあこがれを抱いても、誰もがすぐに行動に移せるわけでもない。

知っている人がいない、仕事や家の探し方がわからない、いざ移り住んでも本当に馴染めるのかちょっぴり不安等…「移住」の持つ魅力とハードルを事前に少しでも知ることが出来れば、解決できる悩みも多いはず。
移住するきっかけも、そこでの愉しみ方も、仕事やライフスタイルへの重きの置き方によって、本人次第で答えはいくつもあります。

これから移住を考えている人も、すでに移住をはじめている人も、その魅力とハードルをともに考え、「移住」には絶対に欠かせない「お互いの価値観を認め合い尊重し合うところから始まる」感覚を肌で感じてみましょう。

そもそも「移住って何だろう?」
移住には、成功も失敗もない
Iターン、Uターン、Jターン…人の流れを表現していることばとして定着していることばたち。そもそも、人間て移り住んでいく生き物じゃないかという、根本的な部分から説いてみよう。
今後の生き方(時間、仕事、人)を普段より真剣に考えてみる「移り住むという暮らし方学」は、尾道を舞台に移住のノウハウも学べちゃう実践的講義です。
日本から海外、東京から地方へと自ら境を越えてきた実体験と、様々な切り口での豊かに暮らす実践者たちとの意見を交えながら、人が生きていく上で大切なものや今を愉しむヒントを一緒に考えていきましょう。

(第3期募集開始日:2016年4月8日)
こんなかたが対象です。
- 移住に興味を持つ全ての方へ
- 尾道に移住を考えている方
- 尾道に既に移住をしている方
- 人生をもっと愉しみたい方へ
卒業者の声
- 加藤慈然さんのユーモア溢れる話、中谷さんの活動的な話、、夜の交流会で尾道の人々の温かい雰囲気の中で美味しい食事を頂けました。
学んだことは、出原さんのDLSの設立の話しから、将来を見据えて今現在何をすべきかを具体化し、実行に移すことの必要性を学びました。また、尾道デニムプロジェクトから、デニムを尾道の人たちにはいて使ってもらうことで「尾道ブランド」が出来上がり、かつ、リアルユーズドのデニムが出来る仕組みが、非常に勉強になりました。空き家再生プロジェクトの豊田さん、新田さんの話では、空き家再生のスキームやモデルを学べました。自分が住んでいる島での空き家再生プロジェクトの話が出て来ているので、それに携わって、1つの再生ケースを造っていく予定です。
- ディスカッション形式であり、それぞれが自分の考えや思いを話し合えることは非常にいいと思いました。
また、講義内容が他では経験できないものであり、興味深いものを用意してあると思います。そこで学んだことは、自分自身の意識の持ち方や立ち位置がどうなのかという点を考え直すきっかけになりました。今後は移住という大きな動きに限らず、自分自身が楽しめ、周りにいる人たちが歓べる場所を作っていきたいと思います。
講義計画
- 第1回
どこで働き、どこで生きるか
尾道自由大学が考える「移住学」とは?本気で移住を考えてみる。

ゲスト:岩渕友里さん生まれも育ちも関西は京都。つい出来心で尾道に転職を決めて早1年。ひとたび移り住めば、地元がひとつ増えたようです。尾道と京都、それぞれ大切にしながら、暮らし、働き、旅をしています。
- 第2回
HOW TO JOB in ONOMICHI
移住先で仕事を探すヒント。尾道の仕事と未来について考える。

ゲスト:出原昌直さん
福山市新市生まれ。東京や大阪で繊維関係の勤務経験を踏み、現在では地元福山に戻り繊維の会社を経営。2012年からは、地域に事業と雇用を生み出していくことを目的に設立された会社“ディスカバーリンクせとうち”の代表を務める。「これから先 私たちは地元でどうやって仕事をしていくのか?」「私たちの子供の世代にはどの様な将来が待っているのか?」「今、私たちの世代がどういう行動をしなければいけないのか?」という危機感と向き合い、町を守ること=町おこしそのものを次の世代に繋いでいくためにも継続した事業を開拓中。地元 瀬戸内を愛する皆様と町への想いを共有しながら、目的に向けて精進する日々。
- 第3回
尾道の暮らしを知る
尾道は歴史があり、文化があり、すばらしい環境がある。町の歴史案内人と、尾道について学びます

ゲスト:加藤慈然さん
尾道生まれ。妙宣寺住職と尾道市の観光協会理事を勤める。阪神淡路大震災のボランティアを経験したことをきっかけに「お寺をまるごと美術館」にと自坊を地域に開放したのが、まちづくり活動のはじまり。以来13年間、NPOプラットフォームおのみち、NPO尾道空き家再生プロジェクト、尾道学研究会の設立に関わったほか、尾道観光協会の理事として東工大真野研究室や尾道大学デザイン科の協力を得て、国土交通省委託事業「しまなみ海道自転車活用社会実験」に参画するなど、地域・人のつながりを大切にしたお役立ちを継続中。
- 第4回
移住者に聞く 尾道の仕事
Uターン移住者に聞く 地元の魅力の気付き方と、やる気とアイデアで仕事を作る極意を学ぶ

ゲスト:菅秀和愛媛県今治市大三島生まれ。食を軸にした職業を様々に経験してきたあと、22haの有機JAS認定農場で営業や出荷管理を担当したことを機に、農業を生涯の仕事と位置づけ、会社員として柑橘栽培に関わったのち尾道市瀬戸田町で独立、柑橘農園たてみち屋の園主となる。柑橘栽培を通して農業が抱える課題や問題解決の糸口を探していきたいと、栽培生産だけではなく食品とは異なる業界にもアプローチをかけている。食べて美味しいレモンのワークショップを開催しながら、酸っぱいだけのレモンに完熟・糖度・食べるといった新しいキーワードを広める活動もしている。島の風土を活かしたコンテンツを考えながら、独立2年目。
- 第5回
尾道のまちと暮らしを肌で感じてみよう
尾道は、海、島、山、坂がある。尾道の暮らし方も体感できる、フィールドワーク。
- 第6回
仕事を通して 未来を考える
尾道の台所を支える農家。未来を見据えたモノづくりに向き合う農家さんを訪問し、島の風を感じながら、未来の食を考えてみる

ゲスト:村上智規さん尾道市因島生まれ。絵画(壁画・人物・似顔絵など)を学ぶなかで「見え方」「感じ方」「考え方」の面白さを実感、その後の行動の基本となる。約十年間の約30種の様々な労働体験の後、農家に入り自家栽培野菜の美味しさから「食の大切さ」に気づく。現在は、農業を営みながら、地産地消の学校給食活動・関東東北移住者と共同活動・子育て活動中。特に10月に収穫できるマスクメロンは自慢の一品。
- 第7回
HOW TO 家探し
尾道に住みたい移住者にとって必要不可欠な地元とのキュレーター。
尾道での家探しのヒントを聞く。

ゲスト:井出雄士さん群馬県生まれ。民族服を研究するために、海外を単独で6年間放浪。その後放浪中に描き溜めたデザイン画の中から、デニムを作るため備後地方へ。尾道を拠点とする。独自のスタンスでの空き家探しを敢行、ピンと気に入るところが見つかるまで探しつづけ、向島に居を構えることに成功する。
- 第8回
尾道で暮らすコツを知る
人間関係、仕事、衣食住。この町で暮らしていくために必要なことを知る。

ゲスト:町出悦世さん広島県出身。24歳から尾道に住む。居酒屋いっとくに勤めつつ、やまねこの立ち上げに携わる。その後、東京のイタリアンレストランでホールスタッフとして働き、2006年、結婚を機に尾道に戻る。以後10年間、2人の子供を育てながら食にまつわるイベントや、不定期のかき氷屋さんを光明寺會館で開催している。初めてスタイリングを担当した病院のレシピ本が2016年4月に発売された。
- 第9回
移住の愉しみ方ディスカッション
「移り住むという暮らし方」を通して考える、あなたが愉しめると思う移住論を考えます。

ゲスト:三浦大紀さん島根県浜田市生まれ。早稲田大学を卒業後、国会議員秘書、NGO職員などを経て、Go-con2011に出場したことを機に東京からUターン。てごねっと石見では、商店街の活性化事業や江津ブランドの発信事業などに従事する。これまでの経験とネットワークを活かして、都市と地方をつなぐ様々なプロジェクトや、企画/プロモーションで地域の魅力化をはかるといった自信の起業プランも実践中で、地元企業との商品企画や販路開拓支援等にも取り組んでいる。趣味:ハイキング、自転車、DJ、バスケ、読書、ちぎり絵、日曜大工、ときどき料理など多数。
- 講義名
- 移り住むという暮らし方学
- 定員
- 10名
- 日程
- 第1回 5月21日(土)10:30-12:00
第2回 5月21日(土)13:30-15:00
第3回 5月21日(土)15:30-17:00
※21日の夜は、交流会を予定
第4回 5月22日(日)10:30-12:00
第5回 5月22日(日)13:30-15:00
第6回 5月22日(日)15:30-17:00
第7回 6月18日(土)10:30-12:00
第8回 6月18日(土)13:30-15:00
第9回 6月18日(土)15:30-17:00
- 開講決定日
- 開講決定!5月18日(水)まで受付中 ※開講決定日について
- 授業料
- 15,000円 (全9回/税込) ※事前銀行振込
- キャンパス
- 尾道自由大学キャンパス、尾道の町、尾道の家
- 教授
- 小川香澄
- 持ち物、その他注意事項
- 1日目の講義終了後(18:30〜20:30頃まで)に、ゲストや町の方々との交流会を予定しています。