日本ワインとは何か
ワインと聞くとみなさんはどこの国をイメージしますか。 多くの方がフランス、イタリア、チリなどを連想されるかと思いますが、実は、国内でもワイン醸造の発祥の地である山梨を始め、長野、山形、北海道など全国的にワインの醸造が行われるようになりました。“国産ワイン”と“日本ワイン”、一見同じように見えますがこの2つは違うものです。国産ワインとは日本国内で醸造されたワインのことで、その中には海外産の輸入ブドウで生産されたものが含まれます。一方、日本で作られたブドウを100%使用して、日本国内で醸造されたものだけが日本ワインと呼ぶことができます。ここ数年、日本ワインが海外のコンクールで高い評価を受けています。
日本ワインの魅力に触れる
本講義では、ワインを心から愛する川田さんから、知れば知るほど面白くなるワインの基礎知識を学びつつ、品種によるワインの味わいの違いについて品種ごとにテイスティングをしながら感じて頂きます。そして、川田さんが管理されるブドウ畑でブドウの味の決め手となるその土地の気候や土壌について学び、これから作られる瀬戸内大三島ワインの未来を一緒に考えます。ワインにとって料理との組み合わせはとても大切です。ワインの香りや味わいは、温度や合わせる料理によって大きく変わります。最終講義ではお気に入りのワインを1本選んで、その魅力を発表します。そして、卒業試験としてブラインド・テイスティングに挑戦します。受講後は、きっと、日本ワインを魅力的に語れるようになっているはずです。
ワインは人と人とがコミュニケーションを取りながら楽しめるお酒
「ワインは1本のボトルをみんなで分け合い、人と人とがコミュニケーションを取りながら楽しめるお酒」だと語る川田さん。家庭の事情で小さいころ頃から一人で食事をすることが多く、食べることに楽しい思い出があまりなく、お酒自体もそれほど好きではなかったそうです。しかし、食卓にワインがあるだけで会話がとても弾み、食卓の雰囲気が変わることを体験して以来、ワインのことが好きになり、いつかワインをつくる仕事をしたいと思うようになりました。
教授は大三島に移住し、瀬戸内初のワインづくりに挑戦
都内の飲食店でソムリエとして勤めた後、自分が感じたワインの感動を他のみなさんにも味わってもらいたいと思うようになり、ワイン造りの道に進むことを決意。山梨大学のワイン科学特別コースでワイン醸造やブドウの栽培について専門的に学び、2015年6月に大三島へ移住しました。地中海に似た瀬戸内海に注目し、瀬戸内初のワイン醸造を目指し、「大三島みんなのワイナリー」を立ち上げ、現在は約40アールで「マスカット・ベーリーA」「シャルドネ」「ヴィオニエ」の3種類約400本を育てています。
川田さんが管理されているブドウ畑からは、瀬戸内海や島々を見渡すことができ、ブドウは潮風と太陽の光を浴びながら秋の収穫に向けて順調に育っています。そして、2016年6月からは毎週金曜日、土曜日の夜限定でワインバルを運営しています。
(第7期募集開始日 2018年12月5日)
・自己紹介
・教授とワインの出会い
・日本ワインの基礎知識
・品種の個性を感じてみる(品種ごとの飲み比べ)
・味わいや香りの表現方法
・白ワイン:甲州、シャルドネ(予定)
・赤ワイン:カベルネ・ソーヴィニオン、マスカット・ベーリーA、海外カベルネ・ソーヴィニオン(予定)
・ワイン用ブドウの剪定作業を体験
・大三島でのぶどう作りについての話を聞き、大三島ワインの未来を語りあう
・大三島でどんなワインが作れるかみんなで考える
・それぞれの産地がどんな味か想像してみる
・どんな料理に合うか考えながら、感想をシェアしあう
・シャルドネ3種類(予定)
※昼食はワインとのマリアージュを楽しみます。
・今まで飲んだ中で、おススメするワインを1本紹介する
・卒業試験はブラインド・テイスティングに挑戦!