先日、向島にある「立花テキスタイル研究所」にお邪魔しました。
立花テキスタイル研究所は、尾道自由大学では「せとうちテキスタイル~糸紡ぎ編」の教授でもある新里カオリさんがスタートさせました。
尾道のものにこだわった帆布づくりを目指し、原料である綿を一から作るのはもちろん、廃材とされているものから新しい価値を生み出すことによって環境問題とも向き合ったモノづくりの提案をなさっています。
鉄鋼所から出る鉄の粉は媒染剤や顔料に、カキの殻は染色の発色剤や、土壌改良剤に利用しているそうです。
立花テキスタイル研究所立ち上げのキッカケから綿花栽培、環境循環型のものづくりについてまでじっくりお話しを伺わせていただきました。
お話を通して、尾道という場所を気候や風土といった切り口で見つめ、考えるきっかけにもなりました。
実際に体験させていただきました。
まずはじめにこの道具を使って綿から種を取ります。
次に「ハンドカーダー」を使って綿の流れを整え、柔らかくします。
その後、インド製の「チャルカ」を使って糸紡ぎです。
これがなかなか難しい…。
こちらは新里さんが開発したフレーム織り機です。子供でも簡単に扱えるとのこと。
お隣の帆布工場も見学させていただきました。
今回の訪問を通して、毎日着る服や持ち歩くカバンがどのような生地、糸、原料から出来ていて、誰の手によって作られているのかを考え直すことの大切さを実感しました。
原料である綿がどこでどのように作られ、綿から糸が、その糸から生地がどのように作られているかを実際に見て体験し、教えていただくことで、日常の当たり前の光景の中にもまだまだ知らない世界があるんだなと思いました。
食やモノの過程を知ることは作り手の顔や想いがみえることと同じように重要なのですね。
最後に畑を見せていただきました。
春になったら綿の種まきのワークショップがあるそうです。
立花テキスタイル研究所:http://tachitex.com/
尾道自由大学 新里カオリさんプロフィール:https://onomichi-freedom-univ.com/people/niisato_kaori.html
posted by gokan