これまで尾道・福山を中心に開催して来た「本気のビール学」が、今期はスペシャルなゲスト講師をお迎えし広島市内にて初開催が決定しました。尾道自由大学の講義としても広島市内での開催は初となります。広島のビールを愛する皆さんと熱い時間を過ごしたいと思います!(キュレーター高野)
長い間、日本でビールを作って来たのは大手ビール会社だけでしたが、1994年の酒税法改正により小規模なブルワリー(醸造所)が可能になったことにより、国内には 500社近いブルワリーが誕生し「地ビール」ブームも起こりました。
様々な個性や魅力を持ったビール「クラフトビール」という言葉も一般的になり、コンビニやスーパーでも売られるようになり、新しいビール文化が日本にも根付いて来ました。
スーパードライ、一番搾り、黒ラベル、プレミアムモルツ、、、これらは大手ビール会社各社が味と個性を磨き上げて来た素晴らしいビールで、日本のビールとして長年愛されてきました。でも、これらが全部「ピルスナー」と呼ばれる同じビアスタイル(種類)だということはあまり知られていません。
「ビアスタイル」とは、ビールを醸造方法や原料などによって分類したもので、細かい分類を含めると世界には100種類以上もあると言われています。爽快なのどごしが特徴のビール、香り豊かで複雑な味わいが特徴のビールなど、多様なビールの世界を深く理解し、楽しむための指標の一つとなります。
本講義では、テーマに合わせて教授がセレクトしたビアスタイルの異なる5〜6銘柄程のビールを実際に飲んで味わい、バラエティー豊かなビールの世界を堪能しながら、ビールの奥深さと魅力を学んで行きます。
内容を一部ご紹介すると、ビアスタイルのお話、ビールのラベルの見方、ビールを飲むときのポイント、ビールを味わうコツ、原料の話、製法の話、ビアスタイルの話と多岐に渡ります。
そして、特に今回フィーチャーするのが「ビールの注ぎ方」です。昭和と現代のビールサーバーを使い分け、注ぎ方だけでまったく味の異なるビールを提供されている広島流川の名店「ビールスタンド重富」で知られる重富酒店 代表取締役 重富寛さんから直々にレクチャーをして頂きます。
2012年のオープンから「営業時間は2時間、1人2杯まで、提供は生ビールのみという営業形態」を貫かれている重富さんにビールへの熱い想いとこれからのビールへの展望を伺いたいと思います。
本講義のテーマでもある「知れば知るほどビールは美味くなる」ということを実際に体験して頂きたいと思います!
株式会社 重富酒店 代表取締役
重富 寛さん
30歳の頃、付き合いで参加した樽生セミナーで生まれて初めてうまいと思えるビールと出会う。その理由がサーバーやグラスの洗浄、樽やガスの手入れであることに気づき、自社で飲食店向けのオリジナル樽生セミナーを主催するなど、ビールの魅力にのめり込んでいく。2012年には生ビール専門の角打ち「ビールスタンド重富」をオープン。昭和と現代のビールサーバーを使い分けながら、注ぎ方だけでまったく味の異なるビールを提供し、営業時間は17時〜19時の2時間のみ、つまみはなく1人2杯までという営業形態ながら、全国からその味を求める人が行列を作る名店に。
小畑昌司教授は、2019年、誰もがビール作りを学べる「備後福山ブルーイングカレッジ」とビール専門の酒屋「THE BEER 伏見町」をスタートしビールの奥深さと魅力を伝えるための活動を続けられています。その経歴は2004年に東京にビールと葉巻のブリティッシュパブをオープンし、2010年から醸造をスタート。その傍ら、審査員の資格であるビアジャッジの最高位「マスター・ビアジャッジ」を取得し、国内外のビール審査会に参加し審査員を務めてられています。
小畑さんがビールにハマったきっかけは、ビールの注ぎ方やビールサーバーの洗浄の仕方でビールの味が変わることに気付いた時。ビールの面白さに気付き、調べていくと世界には様々なタイプのビールが沢山あることを知り、ビールに対する興味が「爆発した」とのこと!?
酒屋、ビアバー、醸造家、審査員、、、ビールに携わる仕事は世の中で多岐に渡ります。講義ではビールをあらゆる角度から楽しみ尽くすためのヒントをお伝えします!
例えば「この日本酒はどんなお酒?」と思った時、瓶のラベルに「無濾過純米」と書いてあれば大体の人が分かるでしょう。これはビールも同じです。
瓶のラベルに書かれたことを読み解けるほんの少しの知識があれば、好きなビールを選べるようになります。そうすればビールを選ぶ楽しみや、より深く味わう楽しみに気付くはずです。
ビールがバラエティーに富んだお酒であること。そして日本の醸造家達がどんな想いでビールを造っているか。知れば知るほどビールは美味しくなるんです!」
(第2期募集開始日:2022年6月25日)
世界中で愛されるビールはその歴史と共に豊かなバリエーションを持つ飲み物です。まずは色々なビールを飲みながらその奥深さに触れてみてください。もちろん“ビール学”なのでただ飲むだけではありませんよ!醸造家であり、世界のビール品評会にも審査員として参加する本気のビール学講師 “小畑昌司” が楽しみ方のポイントとコツをお教えします。
【講義内容】
ビールの歴史、原料と製法、ラベルの見方、ビールを飲むときのポイント、自身で味をメモしながら5~6銘柄ほどをみんなでシェアして飲む
ゲスト講師の重富さんが作られたビールの映画を鑑賞し、ビールに携わる人々の熱い想いに触れてみましょう!
【講義内容】
『日本の麦酒歴史(ビールヒストリー)』鑑賞、重富寛さんトークショー
重富さんに教わって自分でスイングカランを使ってビールを注いで飲む実戦レクチャーを開催します。
お店でも1人2杯までしか飲めない重富さんの味を自分で心ゆくまで味わえます。目指せビール注ぎ名人!
20ℓのビール樽が無くなり次第終了させて頂きます。
【講義内容】
ビールの注ぎ方で味が関わることを実技で体感する。
講義内でお酒の試飲がありますので、受講の際の交通手段にはくれぐれもお気をつけください。