あなたにとっての1杯のコーヒーとは?
世界中でつくられ、飲まれているコーヒー。いま、コーヒーの楽しみ方はとても多様化しており、コンビニでも美味しいコーヒーが気軽に買えるようになった一方で、自家焙煎のお店で量り売りで購入する高級な珈琲豆もあります。仕事前のリラックスタイムに、カフェで本を読みながら…至福の時のおともにコーヒーを選ばれる方も多いでしょう。
しかし、なぜあんなに黒くて苦い飲み物が「美味しい」と言われるのか…コーヒーが苦手な方には理解し難い一面もあります。そこで、コーヒーが一部のイスラム教徒の飲み物(秘薬)だった15〜16世紀のことから、珈琲豆を使わずに楽しむ代用コーヒーのことまで、様々なコーヒー文化に触れながら、多くの人を惹き付けて止まないコーヒーのイメージについて掘り下げてみましょう。
コーヒーの試飲、焙煎、コーヒービールも!
本講義では、焙煎家&コーヒーガイドとして活躍する藤井勇也さんを教授にお招きします。藤井教授は、まだ30代ながら、珈琲豆の栽培も経験された豊富な知識と実際の産地を見て回った経験に裏付けられた説得力があり、コーヒーの試飲メニューもユニーク。焙煎体験や、ゲスト教授 三戸大輔さんによる、この講義のために醸造したオリジナルコーヒービールも試飲します。
コーヒーノキから一杯のコーヒーになるまでを学び、コーヒーを飲むという「当たり前」のことを見直し、より深くコーヒーをたのしむ為のアイデアをお伝えします!
コーヒーが生み出すカルチャー
コーヒーはカフェを生み、カフェは様々なカルチャー(文化)を生み出して来ました。カルチャーの語源は ”耕す” という言葉。
あらゆる文化は突き詰めれば、その土地の風土に辿り着き、その土地と共に生きる人と共に、地球環境について思いを馳せられるようになるとも考えられます。
私たちはカルチャーという言葉に対してポジティブな印象を持つかも知れませんが、カルチャーという言葉1つでさえ何を表すかが生産地と消費地で異なります。例えば、ホンデュラスのコーヒー農家のことを描いたドキュメンタリー映画『the WAY BACK to YARASQUIN』には、カルチャーという言葉が「作っても儲からない”負のサイクルを表すもの”」として登場しています。
本当の豊かさとは、本当に守るべきカルチャーとは、一体何なのでしょうか。私たちはいま一度、土を耕す人々の声を聞いてみる時なのではないでしょうか。次の世代に、これからを生きる人たちに、何を守り、繋ぐことが出来るか一緒に考えてみましょう!
藤井教授からのメッセージ「あなたなりの自由な一歩を」
この講義でお伝えしたいことは、決して難しいことはありません。コーヒーを知ることは文化や文明を探ることに繋がると確信しています。受講生の皆さんには、”美味しいコーヒー”の呪縛からの開放と新たなコーヒーサブカルチャーの提案、“現実的な”持続可能な世界への取り組み等、僕がコーヒー生産世界を歩きながら考えて来たことをお伝え出来たらと考えています。
コーヒーをもっと自由に楽しみながら、大好きなコーヒー文化を守れるというビジョンを一緒に“クラフト”して行きましょう!
《ゲスト講師の紹介》
三戸大輔 さんど だいすけ
福島県いわき市にマイクロブルワリー×ゲストハウス「三度屋-mitabiya-」をオープンすべく旅の途中。オーストラリアで「ホームブリューイング」との出会いをきっかけに、ドイツへビール修行、ベルギーや北欧などのヨーロッパ各国、イギリス、アメリカ、カナダと有名なビールの産地を巡り、現在、福山「備後福山 ブルーイング カレッジ&THE BEER」にて修行中。いわき発のクラフトビールを世界へ!
(第1期募集開始 2020年1月6日)
10:00 はじめに(自己紹介、教授紹介)
10:30 コーヒー栽培についてのお話(植物学から農家組織経営まで)
11:00 コーヒーの歴史についてのお話(コーヒーはどこから来たのか?コーヒーの未来)
12:00 昼休み(尾道の街でランチ&コーヒーショップ巡り)
13:00 焙煎についてのお話(コーヒーの国際規格と流通、焙煎のメカニズム)
13:30 焙煎ワークショップ(焙煎とハンドピック体験)
14:30 自分で焙煎したコーヒーの試飲タイム(コーヒーの淹れ方、飲み方)
15:00 コーヒー交流会(ゲスト講師 三戸大輔さん/備後福山 ブルーイング カレッジ & THE BEER)
15:30 終了予定