備後の畳表を継承する
せとうちの特産である、備後い草の栽培と継承を目的に発足した、備後いぐさ再生プロジェクト実行委員会。いぐさ部は、いぐさの魅力を新たに発見し、伝えるため、実行委員会の有志の呼びかけにより、2016年に結成しました。
以来、「いぐさ部」は、部長の岩渕友里と、副部長の木村桃子の二人三脚で活動しています。また、地元のりゅうびん表加工業の従事者である山根靖之さんをはじめ、多くの方にサポートをいただいてきました。私たちは、この活動を通して、伝統産業の未来のことを、もっと多くの人に想像してもらえるといいなと考え、活動しています。
い草の農作業を体験しよう
今回は、いぐさ部としては2回目となる、いぐさ農作業を体験する野外講義です。
舞台は、備後畳の産地で知られる福山市熊野町の”い草”の田んぼです。県道72から少し入った場所で、あたりは田んぼや山、川に囲まれた、昔ながらのホっとするような風景が広がっています。熊野町含むかつての沼隈地区は、上質な”い草”が育つ地域として約500年もの栽培の歴史があります。
「子供のころ、い草を刈り取る時期には、ここらの学校では臨時休校があった」と沼隈で今も農業を続ける60代以上の方は、よくこんな言葉を口にします。
い草は、刈り取られた後、そのすがすがしい青色をとどめておくために、泥染めがあり、天日干し(あるいは機械)での乾燥を経てようやく畳の材料になります。
刈り取るだけでは終わらない。つまり、とてもパワーの要る作業!なのです。
畳の素材であるい草が、どのように育っていくのか、い草という植物がどんな農作業を経て、どのように畳になっていくのか。500年も続いてきたこの地域のい草の農作業の体験を通して、畳の舞台裏に触れながら、い草農に携わってきた人たちの知恵や工夫にも触れていきたいと思います。自然素材に興味のある方、農業やったことないけど興味がある!という方、地域の素材を使って何かやりたいという方、一緒に体験しませんか?また作業後には、ごはん会を計画しております。い草と、い草が育つ地域の文化に触れながら、楽しみましょう。
●タイムスケジュール
8:00
アリストぬまくま集合
8:20
刈取り作業開始
12:00~13:30
ごはん会
※参加自由。近くのお料理屋さんで食事をとります。