備後の畳表を継承する
かつて、尾道を含むこの備後地域は最高級の畳として名を馳せた“備後畳表”の産地で、その品質は幕府や朝廷に献上されていたほど。しかし、日本の暮らしの中で当たり前のように取り入れていた畳文化も、生活様式の変化によりニーズは減少し、加えて中国産の進出や後継者不足もあり、備後の畳表は衰退の一途をたどっています。
備後地方の伝統産業の1つである備後畳表を盛り返すべく、現在、ディスカバーリンクせとうちが運営するい草プロジェクトでは、備後のい草の価値創出、伝統産業の継承を理念に、い草の苗から栽培をスタート。品種は「せとなみ」という既に絶滅に近い状態の品種。昔から伝統を守り続けて来た畳表職人の門田さんを指導者にお招きし、地元の農業高校の生徒たちと一緒に栽培に取り組んでいます。
2017年の第1弾は、てのひらサイズの”鶴と亀”をつくる
年が明けて第1弾となる今回の講義では、『備後い草で作るツルとカメ』を作リます。この講義で出会うみなさまの幸運を願い、いぐさ部で企画しました。本講義では、いわずと知れた縁起物である鶴と亀をモチーフに、いぐさ部が育てているい草(広島県福山市沼隈町で収穫)を使って、てのひらサイズの“お飾り”を作ります。バッジやブローチのようにカバンにつけたり、部屋に飾ったり楽しんでいただけるはずです。せとうちならではの備後い草を使った、い草細工。ゴザのように平面に織るだけでない、い草の可能性を手にとって感じて見ませんか?
■プログラム内容
13:00-13:30 自己紹介、いぐさ部挨拶
13:45-15:00 実践!鶴と亀を作ろう
15:00-16:00 おやつタイム、振り返り
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