暮らしの中で大切な「食べる」ということ。家族や友達、大切な方のために、日々の食卓をもっと素敵にコーディネート出来たら…と思っている方も多いのではないでしょうか?美味しいご飯にちょっとのセンスを加えることで、楽しい食時間を演出することは難しいことではありません。そして、それは食材のつくられた背景を知ることでさらに味わい深いものとなります。
本講義は尾道の食を題材に盛り付け方やコーディネートのヒントを学んでいく人気講義「盛り付けデザイン学」の特別編として尾道水道の対岸の島、向島(むかいしま)で地域における「農」の可能性を実践・探求されている「Pitchfork Farms(ピッチフォークファームズ)」のトーマス・コレップファーさんを訪ね、Farm to Table(畑から食卓へ)をテーマに開催します。
盛り付けデザイナーとして活躍されている飯野登起子さんは、その惹き込まれるコーディネートや華やかな一皿のデザインの美しさはもちろんですが、何よりも目の前にある食材や器の作られた背景のストーリーを大切にされていて、様々な作り手さんや産地との繋がりの中で次々と新しいコラボレーションが生まれています。
飯野さんと生産者さん達との交流を間近に見ていると Farm to Table は、環境のため、生産者さんの応援のためという意味もありますが、何よりも普段何気なく食べている食事の時間がとてもクリエイティブで温かな時間に変わるということを教えてくれます。飯野さんと共に生産者さんのもとを訪ね、その土地の食の魅力やライフスタイルを五感で味わう贅沢な時間を過ごしてみませんか?
本講義の教授 飯野登起子さんは異色の経歴の持ち主。グラフィックデザイン出身で母としてお子さんを育てられた後、現在は料理の盛り付けやテーブルコーディネート、百貨店のディスプレーデザインなど様々な食の美味しさを「伝える」ための活動をされています。飯野さんは、テーマを設けた料理研究会をご自宅で100回近く開催される一方、プライベートでは「green食堂」という少人数のゲストを招いたおうちパーティーを楽しまれていました。お皿の上の食材も並べ方によって驚くほど印象が変わります。意外なメニューがパーティーフードになるなど、季節や目的に合わせた「魅せる盛り付け」を学んでみましょう。見るだけで美味しい、想いのこもった盛り付けに心を掴まれるはずです。
受講生の盛り付けの課題や疑問を解決すべく実践を重ねていく2日間。最後は受講生みんなでテーマを決め、そのメンバーならではのパーティーを作りあげます。盛り付けた作品について、より魅力的に魅せるスタイリングのコツや写真撮影の簡単なヒントも学びます。“食”の楽しさを再発見し、盛り付けデザインを通して表現の幅を一緒に広げてゆきましょう!
*上の写真は通常講義のものです。
「Pitchfork Farms(ピッチフォークファームズ)」の農場主トーマス・コレップファーさんはアメリカのジョージア州で生まれ、日本に来て12年目で尾道に暮らし始めて10年。
瀬戸内海を望む畑で有機農業や自然農、パーマカルチャーなどを実践しながら50〜60種類の野菜や果物を育て、羊、山羊、ミニブタ、ニワトリ、アヒルなど沢山の動物たちと暮らしながら持続可能な暮らしのためのアイデアを日々実践中。尊敬する人は福岡正信と大野耐一。
「2013年12月に始めて訪れた尾道、その魅力は東京に戻っても暫く興奮冷めやらぬものがありました。広大な瀬戸内海、豊富な海、山の新鮮な食材や美味しい料理、そしてこの地に住まわれる人達の魅力……そんな魅力的な尾道で盛り付けデザインの世界を通して沢山の方々にお会い出来るのを楽しみにしています!また本講義では念願だった地元の生産者さんとのコラボレーションが叶いました。魅力的なライフスタイルを送られているトーマスさんとその奥さまのカオリさんと一緒に尾道の食の楽しみ方を学び発信していきましょう。」
(第17期募集開始:2021年12月24日)
・自己紹介
・トーマスさんに畑の中を案内して頂き、盛り付けに使用する食材を自分たちで収穫します。
・トーマスさんの畑で採れた野菜やジビエなど地元の食材を味わうファームBBQ
・盛り付けデザインの魅力や楽しみを、飯野教授の作品と共に学ぼう
・盛り付けデザインの可能性に触れてみよう
・各自持参した器を用いて、野菜や果物を盛り付けデザインしてみよう。食材の切り方、置き方の違いがもたらす効果や、構図、レイアウトなど、魅力的に写る撮影のヒントもお伝えします。
・これまでに学んだことを踏まえて翌日のメニュー決めを行います。
・これまでに学んだことをヒントに、各自持参した器やカトラリー類を用いて自由に盛り付けデザインをしてみよう。自分たちで料理したものや、購入したものを用い、その日にしか作れない一期一会のテーブルをつくろう。
・完成した作品を基に、盛り付けのポイントや見せ方の工夫についてのお話と撮影タイム
・みんなでつくりあげたパーティー時間を愉しみましょう!
・尾道自由大学の講義は終了してからが本番、受講後ご自宅での食時間がどのように変化したか、新たな悩みや質問についてもお答えします。
・詳しい内容については向島での講義の中でお伝えします
・別途、必要に応じて盛り付けデザイン材料費として1000円程度が掛かります。
・盛り付けに使用するお気に入りのお皿を1枚以上ご持参下さい。
・盛り付けに使用したい料理や食材やカトラリーなどがある方は、是非ご持参下さい。
・オンラインレクチャーにはZOOMを使用します。インターネット回線のご用意は各自にてお願い致します。
・送迎ご希望の方は事前にお申し付け下さい。